コラム・特集記事

Dr.Hillsコラム  獣医師や専門家がペットに関するお役立ち情報を発信していきます

第1回 「お花見」を楽しむときの注意点
(更新日:4/1)

犬の「拾い食い」に注意しましょう。

 春の風も心地よく、犬と散歩を楽しむのが気持ちいい季節。犬にとっても、暑くも寒くもない快適な陽気が続く時期です。そんな陽気に誘われて、最近は犬と一緒にお花見を楽しむ姿をよく見かけるようになりました。

 犬と一緒のお花見で気をつけたいことのひとつに、誤食、いわゆる「拾い食い」があります。お花見客でにぎわう場所には、屋台がよく出ており、焼鳥などを売っています。周辺には残飯や、食べ終わった焼鳥の串、食べ物のにおいのついたアルミホイルや包装紙などが落ちていることも。これらは犬にとって、魅力的なにおいのする物ばかりなのです。

 そうした物を誤って食べたり飲みこんだりすると、下痢や胃腸炎を誘発したり、焼鳥の串 などが食道や胃壁に刺さってしまうこともあり、とても危険です。
 また、ビニールなど消化できない物を食べてしまうと、腸閉塞を起こすことがあります。その場合は動物病院で開腹手術が必要となってしまいます。

 一緒に楽しいお花見に出かけたはずなのに、そんな事件が起きたら大変です。
 まずは日頃から、「拾い食い」をしないようにトレーニングしておくこと。また、お花見の場所へ行ったら、大型犬であればリードを短く持って、地面に鼻が届かないようにするのも効果的です。しかし、コーギーやミニチュア・ダックスフンドのように足の短い犬や小型犬は、鼻が地面に近いため、リードを短くするだけでは「拾い食い」を防げないかもしれません。屋台やゴミ箱の周辺は通らない、あるいは抱きかかえて、その場を速やかに離れるなど、飼い主さんが十分に注意してあげましょう。

人混みの中、犬のこころを気づかいましょう。
 

 観光客も多く訪れるような公園では、大変な人出になることも珍しくありません。大型犬はまだしも、体高の低い小型犬・中型犬は、歩いている人の目に入らず、うっかり踏まれたり、蹴られたりする可能性があります。特にトイ・プードルやチワワといった小型犬は、人がぶつかった衝撃だけで骨折や脱臼をすることも・・・。あまりに人出の多いところは避けるか、抱きかかえて守ってあげましょう。

 また、たくさんの人で混雑する場所では、犬はその環境そのものに大きなストレスを感じるかもしれません。子犬の頃から少しずつ、混雑した場所に慣れさせるトレーニングをしていれば大丈夫かもしれませんが、そうでない場合、急に騒々しい場所に連れて行かれたら、犬には負担が大きすぎると思われます。神経質な犬では、過度のストレスによって下痢やおう吐がみられる場合があるので注意が必要です。
 「怯えて、震えている」「ワンワン吠えて興奮している」「過敏になっている」といった状態になったら、犬が「早く帰りたい」と訴えているサイン。愛犬の体調を気づかって、早めに帰るようにしましょう。お花見もいいものですが、犬と一緒のときには、混雑する時間帯を避けて、人の少ない早朝や夕暮れどきにのんびりと楽しむのがおすすめです。