熱中症対策と電車・新幹線に乗るときの注意点

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コラム・特集記事

Dr.Hillsコラム  獣医師や専門家がペットに関するお役立ち情報を発信していきます

第2回 「夏のお出かけ」のときの注意点
(更新日:7/31)

犬や猫は、私たち人間よりも「熱中症」になりやすい。

 夏休みを控えて、愛犬・愛猫と一緒に旅行や帰省を計画している人が多いことと思います。そこで、夏のお出かけの際に、何よりも気をつけてもらいたい「熱中症」についてお話します。犬は、寒さには比較的強い動物なのですが、暑さには弱い動物です。また、猫は砂漠地帯の出身なので犬よりは暑さに強いとされていますが、それでも「熱中症」になることがあります。「熱中症」は重症化すると呼吸困難、心肺停止などをも引き起こす、恐い疾患です。

 

 暑さが激しくなると、人間の場合、汗をかいたり、ハァハァとあえぐような呼吸(パンティング)をすることで体温調節を行います。犬や猫の場合は、基本的に汗をかくことができないため、パンティングでしか体温調節ができません。そのため人間にとっては暑くないと感じる気温でも、彼らにとっては暑すぎることがあります。とくにフレンチ・ブルドッグやパグ、シー・ズーといった短頭種(鼻ぺちゃの犬)は鼻孔が狭かったり、上あごの粘膜が厚かったりするため、パンティングによる熱交換の効率が悪く、鼻や首が長い犬種よりも早くオーバーヒートします。息遣いが荒い、よだれが出ているなどの症状があったら、ただちに水分補給を行い、冷たい水を含ませたタオルなどで包むなどして体温を下げましょう。意識がない、おう吐が続くなどの重い症状の場合は、すぐに動物病院へ連れて行く必要があります。

 熱中症というと真夏の昼間に起こると考えがちですが、湿度の高い梅雨時にも多い病気です。また、駐車している車の中は非常に危険な空間です。密閉された車内では、短時間で気温や湿度が上昇し、熱中症になりやすくなります。夏場の犬・猫とのドライブは控えるか、駐車中はエアコンをかけて、様子を見られるように誰か一人は車に残るようにしたいものです。

 4足歩行の犬は、2足歩行の人間よりも体が地面の近くにあります。衣服を身につけていない犬は、路面の輻射熱を腹部に直接受け、体温がよけいに上昇しやすい状態にあります。足の短いコーギー、ダックスフンドや小型犬はとりわけ注意が必要です。
 夏場の散歩は、朝晩の涼しい時間に行くことをおすすめします。夕方の散歩の前には、路面を触ってみてください。日が陰っていても、アスファルトの路面はまだ鉄板のように熱いときがありますので注意してください。

 窓を閉め切った部屋にも、注意が必要です。エアコンや扇風機をつけるのはもちろんですが、冷えすぎは体調を崩す原因にもなります。行動範囲を制限しないで自由に移動できるようにしてあげてください。

公共交通機関に乗るときの注意点を知りましょう。
 

 電車や新幹線で移動する場合、キャリーバッグやケージの中は空気の流れが悪くなり、犬や猫自身の体温で内部の温度が高くなりがちです。呼吸が荒くないかこまめにチェックしてください。少しでも異変があったらすぐに外に出してあげて、水分補給をしてあげましょう。保冷剤や凍らせたペットボトルをタオルで巻いたものをケージの中に入れて内部を冷やすのも効果的です。また、2時間に一度は休憩タイムを作ってあげるといいでしょう。

 飛行機の場合、犬や猫が搭乗するときには、客室同様の空調設備のある貨物室に預かってもらいます(有料)。ただし、犬の短頭種は、体調を崩したり衰弱死したりする可能性が他の犬種にくらべて高いため、預かりが制限されていることがあります。利用の前には料金のほか、搭乗できるペットの種類や犬種、預かり条件などもチェックしておきましょう。

※国内線の料金は、JAL、ANAともにペットケージ1個で1区間5,000円(税込)。国際線は路線により異なります。
※JALの場合、通年、ブルドッグとフレンチ・ブルドッグは搭乗できません。
※ANAの場合、7月1日~9月30日の2ヶ月間のみ、ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、ボクサー、シー・ズー、ボストン・テリア、ブル・テリア、キングチャールズ・スパニエル、チベタン・スパニエル、ブリッセル・グリフォン、チャウチャウ、パグ、チン、ペキニーズが搭乗不可となります。
※JRの場合、人間が乗車する区間内であれば、規定サイズ内の容器にペットを入れ、改札口で270円の手回り品きっぷを購入すれば乗車可能。
※以上、すべて2009年6月調べ。その他条件などの詳細は各窓口へ直接お問合せください。

バックナンバー
第2回
「夏のお出かけ」のときの注意点
第1回
「お花見」を楽しむときの注意点
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