昭和43年、メキシコオリンピックのボクシングバンタム級で銅メダルを獲得した伝説のボクサー、森岡栄治。日本中を沸かせ、ボクシング最後のメダリストとなった彼の栄光と挫折の人生、そして彼を取り巻く家族との愛と絆を描いた物語。監督・脚本は森岡栄治の甥であり、これまで『鬼火』など数多くの脚本や、監督作『問題のない私たち』などで多才ぶりを発揮してきた森岡利行。娘の拾ってきた日本猫の子猫とのかかわりで見せた一瞬の涙が、森岡の人生を表している。鍛えあげられた肉体で森岡栄治の十代から五十代までを演じたのは、ボクシングが趣味だという武田真治。物語の中心人物である娘には、関西弁が印象的な大阪出身の藤本七海。また、可愛らしいしたたかさと情の厚さをあわせ持つ栄治の愛人を広末涼子が演じている。
ストーリー紹介
メキシコオリンピックのボクシングバンタム級で銅メダルを獲得した森岡栄治(武田真治)は、プロに転向するが、網膜はく離によって、引退を余儀なくされる。やがて森岡は、夜の仕事を始めるが、あるときヤクザの親分に紹介され、ボクシングジムの会長となる。だが、彼はいつまでもだらしない生活を続けていた。そんな中、森岡の妻・和江(紺野まひる)はとうとう家出をしてしまう。残された娘の治子(藤本七海)と治子が拾ってきた黒い日本猫、ハシゾウを残して…。そして、和江のいなくなった家に、森岡の愛人・裕子(広末涼子)がやってくるのだが--。