ペットライフ講座

やんちゃで遊びや運動に夢中の毎日だと思ったら、あっという間に7歳に…。
ワンちゃんはまだまだ元気いっぱいかもしれませんが、犬は人間よりもはるかに成長のスピードが早いもの。7歳といえば、そろそろ高齢期と言えます。飼い主さんは、ワンちゃんのさまざまな変化を見逃さないよう、今まで以上によく観察してくださいね。
この講座では、より楽しく幸せなペットライフを送っていただくために、「食事」「健康」「日常」の面から、飼い主さんの疑問や悩みを解決する情報を提供していきます。

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7歳以上の高齢犬の飼い主さんへ
5回目:日常管理 「ワンちゃんの快適な高齢期のために」

安定した日常のリズムを心がけましょう

 犬も私たち人間と同様、高齢になると環境の変化や日常のリズムの変化に対しての順応力が弱まってきます。そのため、できるだけ慣れ親しんだ環境で一定のリズムを持った日常生活を送ることが、心と体の健康のために必要となってきます。
 高齢犬の中には、普段の日課がほんの少し違っただけで消化機能に影響が出てしまうことが少なくありません。いつもと違う食事を出されたり、食事の時間がずれたりしただけで下痢や便秘、食欲不振になってしまうこともあります。
 決まった時間に食事を与えることは、投薬治療をしている場合にはとても重要なこととなります。健康上何の問題もない場合でも、高齢のワンちゃんには、極力決まった時間に食事を与えるようにしましょう。
 食事の時間を決めると、おのずと散歩などの日課もだいたい決まった時間にすることになります。日常のリズムが安定していれば、ワンちゃんがのんびりと安心して毎日を過ごせるようになるでしょう。

高齢犬にとっての良い環境

 犬も高齢になると、体や行動にさまざまな変化が出てくることは前にもお話しましたが、足腰が弱くなったり、視力や聴力が落ちたり、体温調節がうまくいかなくなるなど、変化は個々の犬それぞれ。飼い主さんは、ワンちゃんの状態をよく把握して、それぞれに合った環境づくりを心がけるようにしてくださいね。例えば、視力が弱くなってしまったワンちゃんの場合なら、階段での事故を防ぐためにも、階段を明るく照らしたり、一段一段に違う色のカーペットを敷いてあげると良いでしょう。また、家の中での事故を防ぐためにも、ワンちゃんが入ってはいけない場所(階段など)をつくることも必要なのかもしれませんね。

ワンちゃんの専用スペースは、家族の姿が見える場所に

 活発で好奇心旺盛だった頃と比べて、高齢になると家族に甘えたり、家族の姿が見えなくなると寂しがる傾向の犬が多いと言われています。ワンちゃんの専用スペースは、家族の姿が見え、声が聞こえる場所にしてあげると良いでしょう。また、外飼いの場合は、できれば室内飼いに切り替えてあげてください。室内飼いにするとコミュニケーションが増えるだけでなく、病気の予防にもつながりますよ。

安心して眠れる場所をつくってあげましょう

 犬は高齢になると、若い頃よりも多くの睡眠時間を必要とします。飼い主さんは、ワンちゃんが安心して快適に眠れる専用スペースをつくるようにしましょう。場所は、家族が集まるリビングが良いかもしれません。ワンちゃんのベッドは、冷暖房の風が直接当たらないところに置きましょう。高齢犬になると、温度変化への対応力が弱くなってくるので、夏ならクールマット、冬なら毛布など、温度の変化にも対応できるものを用意しておくようにしてくださいね。また、音や光の刺激が少ない場所を選んであげることも大切です。ベッドの近くに水やトイレを用意しておくことも忘れずに!

☆POINT
◎食事や散歩は決まった時間に!
◎ワンちゃんの状態に合わせた環境づくりをしましょう
◎ワンちゃん不安がったり、寂しがったりしないよう、コミュニケーションを大切に!
◎高齢期のワンちゃんの寝床は、温度の変化、音、光などの刺激が少ない場所に用意しましょう

獣医師からのアドバイス

事故防止のために、もう一度家の中の見直しを

 犬も人間も年をとるとちょっとしたことで大きなケガをしてしまうことが少なくありません。例えば、以前は何でもなかった玄関の段差につまずいてしまったり、元気に昇り降りしていた階段をおっくうがったり、落ちてしまったり…。愛犬が高齢期を迎えると、若かった頃とは違った危険が家の中にできてしまうこともしばしばです。 チワワやイタリアングレーハウンドなどの骨の細い犬種の場合は、ソファーから落ちただけで骨折してしまう可能性もあります。 また、ラブラドールレトリーバーなどの大型犬種の場合は、階段の昇り降りなどで関節炎を悪化させてしまう可能性もあります。
 飼い主さんは、愛犬の状態をよく見て、家の中に事故などの危険がないかどうか、もう一度点検してみるようにしてください。

【家の中の危険の一例】
◎玄関の段差
以前のように軽快に昇り降りができなくなってきた場合は、板などで簡単なスロープをつくってあげましょう。

◎フローリングの床
爪が立てられず、ふんばりのきかないフローリンの床は、転倒などの事故につながる可能性があります。愛犬が動き回る場所には、タイルカーペットなど、爪が引っかからないカーペットなどを敷くと良いでしょう。

◎家具の角など
テーブルなどの角や柱にぶつかってケガをする場合もあります。四肢を傷めたり、頭部から出血することもあるので、危険な箇所には軟らかい素材のもので覆うと良いでしょう。

◎階段
家の中で最も危険な箇所のひとつが階段です。足腰が弱っていたり目がよく見えなかったりすると、階段から転落してしまう可能性があります。視力が落ちている場合は明るく照らすなどの処置を施してください。ですが、高齢犬にはなるべく階段を使わせないようにしたほうが良いでしょう。

参考文献:老犬生活完全ガイド(若山正之著/高橋書店)

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1回目 健康 高齢期に見られるワンちゃんの変化①
2回目 健康 高齢期に見られるワンちゃんの変化②
3回目 食事 高齢犬の食事管理①
4回目 食事 高齢犬の食事管理②
5回目 日常 ワンちゃんの快適な高齢期のために
6回目 日常 ワンちゃんの快適な高齢期のために②
7回目 健康 高齢犬がかかりやすい病気①
8回目 健康 高齢犬がかかりやすい病気②
9回目 健康 犬も認知症になる?
10回目 日常 高齢犬のホーム介護
11回目 日常 ワンちゃんとの"今"を大切に!

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