ペットライフ講座

やんちゃで遊びや運動に夢中の毎日だと思ったら、あっという間に7歳に…。
ワンちゃんはまだまだ元気いっぱいかもしれませんが、犬は人間よりもはるかに成長のスピードが早いもの。7歳といえば、そろそろ高齢期と言えます。飼い主さんは、ワンちゃんのさまざまな変化を見逃さないよう、今まで以上によく観察してくださいね。
この講座では、より楽しく幸せなペットライフを送っていただくために、「食事」「健康」「日常」の面から、飼い主さんの疑問や悩みを解決する情報を提供していきます。

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7歳以上の高齢犬の飼い主さんへ
6回目:日常管理 「ワンちゃんの快適な高齢期のために」

こまめに全身ボディケア

 高齢期を迎えたワンちゃんにとって、飼い主さんによる体のケアはとっても大切なこと。日常のケアは、ワンちゃんの体を衛生的に保つだけでなく、病気の早期発見にもつながります。また、ワンちゃんの体を触ってあげることで、飼い主さんの愛情が手の温もりを通して伝わり、ワンちゃんの心を癒す効果もあります。もしも触れられて痛がるようなところがある場合は、獣医師の先生に診てもらうようにしてください。

◎皮膚と被毛のケア ?ブラッシング?
 ブラッシングには、被毛の美しさを保つだけでなく、皮膚を清潔にしたり、血行をよくするといった効果があります。力を入れずにブラッシングするとともに、全身を撫でながら、皮膚やお腹などに異常がないかをチェックするようにしましょう。
 ブラッシングに使うブラシは、獣毛ブラシや先端にゴムがついたピンブラシなど、肌触りがソフトなものを使うようにしてくださいね。

<チェックポイント>
・抜け毛が増えていないか
・皮膚に腫れやしこりなどがないか
・お腹が張ってきていないか

◎入浴
 高齢の犬にとって入浴時の体への負担は、若いころよりも大きくなります。高齢犬の入浴はできるだけ手早く行うようにしてください。シャンプーは入浴前にあらかじめ洗面器などに入れて、お湯でといて泡立てておくと良いでしょう。爪を立ててゴシゴシ洗ったり、金属製のスリッカーブラシなど硬いもので洗うのは避けましょう。また、浴室での転倒事故を防ぐためにも、浴室の床にはバスタオルなどを敷いておくと良いでしょう。入浴後は、吸水性の高いタオルなどを使って、手早く乾かすようにしてくださいね。

<ココに注意!>
・皮膚疾患がある場合は、お湯の温度を低めに設定しましょう
・呼吸器や心臓に疾患がある場合は、浴室内に蒸気が立ちこめないようにしましょう
・入浴はシャワーではなく、お湯のくみ置き洗いがおすすめです

細部のお手入れも忘れずに

 高齢犬のボディケアは、鼻の先からしっぽの先まで、体のすべての部分を丹念に行うように心がけてください。ボディケアの際に気づいたことなどをメモしておくと、ワンちゃんの小さな変化の発見や、動物病院での診察や健康診断のときにも役立つことが多いと思いますよ。

◎目の周りのケア
 目の周りのケアは、できれば毎日行いたいもの。目やには、主に分泌物が乾いたものですが、これを放っておくとバクテリアの温床となって感染症にかかりやすくなってしまいます。目やには、濡らしたコットンなどで丁寧に拭きとるようにしましょう。

<チェックポイント>
・目やにがたまっていないか
・黒目が白濁していないか
・瞳の周りの白い部分が充血していないか

◎耳のケア
 耳のケアはこまめに行いたいものですが、細心の注意を払って行うようにしてください。耳あかがたまっている場合は、軟らかい布などを使って外耳道のよく見えるところだけを取り除くようにしましょう。綿棒を使う場合はよく注意しながら行ってください。また、耳専用の洗浄剤を使う場合は、獣医師の先生に相談してから使うようにしたほうが良いでしょう。

<チェックポイント>
・異臭がないか
・耳が腫れていないか
・耳管が赤くなっていないか

◎歯のケア
 高齢期に限らず、犬の歯のトラブルはとても多く、なかでも最も多いのは歯周病(歯肉炎・歯周炎)。この病気は、たまった歯垢や歯石が原因となります。歯垢や歯石をためないためにも、毎食後歯磨きをするのが理想ですが、歯ブラシが苦手な子の場合は、濡らしたガーゼなどを飼い主さんの指に巻いて、ワンちゃんの歯を前後にこすってもOK。毎日少しずつが肝心です。

<チェックポイント>
・歯垢や歯石がたまっていないか
・口の中に今までなかった黒いシミなどがないか
・口臭がきつくないか

◎爪のケア
 爪が伸びたままだと、歩き方に影響を与える可能性があります。爪が伸びてカーブし始めたら切るようにしましょう。ワンちゃんが嫌がるようなときは、1日に1本ずつ切るのも良いでしょう。爪切りの際は、爪の中の血管や神経を傷つけないように注意してください。いっぺんに切ってしまうのではなく、爪の断面を見ながら少しずつ切るようにしてくださいね。爪の断面の中心あたりが白っぽく透き通ってきたらそこでストップ!

<チェックポイント>
・左右で爪の伸び方が違っていないか
・指の間の毛が抜けていたり、皮膚が赤くなっていないか

◎肉球のケア
 高齢犬の肉球は乾燥しがち。肉球が乾燥すると、角質に硬い層ができて表面が白っぽくガサガサになります。放っておくと出血することもあるので、散歩のあとは肉球の間に挟まった異物を取り除いてください。また、足をぬるま湯につけて肉球を柔らかくするなど、保湿にも心がけましょう。

<チェックポイント>
・色に異常はないか、肉球が腫れていないか
・出血していないか
・肉球を触っても痛がらないか

☆POINT
◎ボディケアは、健康管理・衛生管理であると同時に、ワンちゃんの癒しにもなります
◎全身くまなくケアしましょう
◎目、耳、歯などの細部もこまめにケア

獣医師からのアドバイス

動物病院での「歯石」の除去

 「歯石」とは、歯についた歯垢(食べかすなどの歯の汚れで細菌の温床)が唾液中のカルシウムによって石灰化して硬くなったもの。歯石を放置すると、歯肉炎から歯周炎へと進み、歯の根元から膿がでたり出血したりします。症状が進むと、歯がぐらついたり抜け落ちたりするだけでなく、血管を通って細菌が全身に運ばれ、脳、腎臓、心臓、肺などの病気の原因になることもあります。
 放置すると危険な歯石は、動物病院で除去することも可能です。ただし、全身麻酔での施術となるため、愛犬に負担がかかってしまいます。そのため、持病がある場合や体調が悪い場合には治療を受けられない可能性があります。
 歯周病は予防が大切です。飼い主さんにとっては負担になってしまうかもしれませんが、少しずつ根気良く行うようにしてください。ガーゼなどを使った歯肉マッサージだけでも予防効果が期待できます。

参考文献:老犬生活完全ガイド(若山正之著/高橋書店)
     もっともくわしいイヌの病気百科(矢沢サイエンスオフィス編/Gakken)

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1回目 健康 高齢期に見られるワンちゃんの変化①
2回目 健康 高齢期に見られるワンちゃんの変化②
3回目 食事 高齢犬の食事管理①
4回目 食事 高齢犬の食事管理②
5回目 日常 ワンちゃんの快適な高齢期のために
6回目 日常 ワンちゃんの快適な高齢期のために②
7回目 健康 高齢犬がかかりやすい病気①
8回目 健康 高齢犬がかかりやすい病気②
9回目 健康 犬も認知症になる?
10回目 日常 高齢犬のホーム介護
11回目 日常 ワンちゃんとの"今"を大切に!

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